粉は、北海道産
「春よ恋」「キタノカオリ」を中心に、ライ麦・全粒粉までほぼ北海道産。フランス産は一部のバゲットのみ。粉の顔が見える仕事を。
大阪の街角からパリの石窯へ、そして鎌倉。
パン・グルニエの12年と、これからの話。
大阪の街角のパン屋で生まれ育ちました。父はパン職人、母はレジ担当。物心ついたときには、夜中にこねた生地の音と、朝に焼けるパンの匂いが日常でした。
20歳でパリへ。マレ地区の老舗ブーランジュリーで5年、その後ノルマンディーの田舎町の石窯店でさらに3年。日本に戻ったのは2013年の春。
鎌倉・小町通りの裏で「PAIN GRENIER」を始めたのが2014年。なぜ鎌倉なのか、よく聞かれます。
海の塩気と、山の苔と、静かな観光地。パリの郊外の街と、空気がよく似ているからです。
店主 / 小林 燈
マレ地区の老舗ブーランジュリーで、皿洗いとパン粉拾いから5年間。3年目でようやくクロワッサンを任される。
田舎町の石窯ブーランジュリーへ移籍。薪を割り、石窯の火を絶やさない3年間。「パンは待つことだ」と教わる。
日本に戻り、鎌倉・雪ノ下に古い町家を借りる。1年かけて石窯を自作。薪窯の煙突は近所の理解を得るのに半年。
4月に開業。最初の半年は1日10本も売れない日が続く。常連さんが2人、3人と増えはじめたのが秋の頃。
店の窓辺で4年かけて培養した自家ルヴァン種が安定。これ以降、看板の「ルヴァン・ナチュレル」が完成形に。
来客増に対応し、店の奥に第二石窯を増設。クロワッサンの3回焼き体制が確立。
弟子が2人、家族3人で営業。毎朝04:00の石窯起こしは変わらず店主の仕事。「パンは待つことだ」を、毎日確かめながら。
「春よ恋」「キタノカオリ」を中心に、ライ麦・全粒粉までほぼ北海道産。フランス産は一部のバゲットのみ。粉の顔が見える仕事を。
ガスオーブンは一切使いません。毎朝04:00、薪を割って火を入れます。石窯の遠赤外線でしか出ない、皮のクリスピー感を守ります。
ルヴァン・ナチュレルは仕込みから焼成まで30時間。クロワッサンは3日。短縮できる工程はあえて短縮しない。これがいちばん大事です。